「大丈夫、すぐに戻してあげるからね、貴方にはまだまだやってもらわなくちゃ」
「本当はこんなことされたくない・・・・でも・・・でも・・・・」
「完全に固まるまでの辛抱よ、ほら、どんどん気持ちよくなっていくでしょ?」
実験動物として扱われた彼女は数々の実検の被検体になっていくうちに被検体としての快感を覚えるようになってしまった。彼女の心の中は実検の痛みと実検の快感の二つが交差し合い、それが彼女を不安定にさせる。
ちなみに彼女の胸の数字は管理番号であり、彼女は4番目ということである。
実検の内容は身体のメタル化である。
彼女の身体の状態をチェックするコードがメタル化によって機能を失う。
この実験は彼女の受精卵にメタル化の薬を投与して胎児にどのような影響をおよぼすかという実験である。
しかし薬の効果は大きく彼女の体の各部が銀色に浮かび上がる。しかしこの実験をやる以前に18である彼女に子供を出産させるというのは困難である。
完全に体が固まるまで元には戻れないが、元に戻ったとて彼女を待つのは実験動物として扱われる日々だろう。