銀色の邪悪
スーパーロボット大戦α/金属化(18禁)
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 深宇宙から突如太陽系に姿を現した人工天体。未知の液体金属に覆われ鏡のごとき平滑な表面を持つそれは人類のあらゆるコンタクトの試みにも答えず、ただ太陽系内部へ突き進んでいく。
 そしてそれが地球への直撃ルートを取っていると判明した時、人類は人工天体の進路をそらし、地球への直撃を避けるためにその科学力を結集して行動を起こす。
 そして地球人類が誇るスーパーロボット軍団“αナンバーズ”もその護衛のために人工天体へと進路を取る、そこで待ち受けている運命も知らずに……

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「なんて大きさなの!?」
「それに銀色で真ん丸、まるで巨大なピンボールの玉みたい」
 母艦の窓から謎の人工天体を見たクスハとゼオラは思わず呟く。
「おおむね月より一回り大きいくらいの大きさね。そして表面を覆う金属は液状の高度なナノマシンという事がこれまでの調査で判明しているわ」
 二人の呟きにソフィア博士が答える。
「そういえば博士もナノマシンの研究に関わっていましたよね?」
「ええ、マシンセルの事ね。私がこの作戦に参加することになったのもナノマシンに関する知見を買われたためよ」
「もしかしてあの人工天体もマシンセルを導入した機械のように自己修復するのですか?」
「その可能性は高いわ。残念ながら時間が無くて対象のナノマシンの詳しい性質についての検証は出来なかったけれど、こんな高度なナノマシンで表面を覆っているということは何らかの意味があるはずね」

「ところで今回の作戦に龍虎王が使えないという話だけど大丈夫なの?」
 クスハと彼女のパートナーの本来の乗機が使えない事を心配したゼオラが尋ねる。
「ええ、でも幸い轟龍改と雷虎改ならあるし、人類の危機に少しでも力になれれば……」
「……わたしもそう思ってここに来ました」
 二人の背後からこの場には場違いにも思える幼い少女の声がかかる。
「え、イルイ!どうしてここに?」
「今回の作戦、オペレーション・アウトレーンはゲートを使って人工天体を平行世界に送ってしまうのが目的。この作戦のためには彼女の協力が不可欠だったの」
ソフィアがクスハの問いに答え、さらにイルイが言葉を継ぐ。
「それにあれは邪悪なもの、あれを地球に行かせてはいけないの」
 イルイの言葉にゼオラが訝しむ。
「あの人工天体が邪悪?どういうこと?」
 しかし、それを遮るように作戦開始のブザーが鳴り響き、イルイの見送る中クスハとゼオラは自らの乗機に、ソフィアは作業船へと向かうのだった。

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「オペレーション・アウトレーン。フェイズ1!作業船は人工天体に因果律アンカーを設置せよ!」
「フェイズ1発動!」
 作戦が始まり、艦隊旗艦のブリッジでは100隻近い作業船が人工天体に近づいていくのを一同固唾を呑んで見守っていた。しかし、数分後、十分予想の範囲内とはいえ緊急事態が発生する。
「設置作業を妨害されているだと?」
「はい、人工天体表面の液体金属から触手状の構造が多数形成され、作業船を攻撃しています!5隻沈没!損傷多数!」
「かくなる上はαナンバーズ以下護衛部隊を投入し実力で妨害を排除せよ!」


 人工天体は突如人類に対しその牙を剥く。その裏に隠れた意図に人類は気づくことも無く、この宇宙を貫く冷徹な掟「力には力」に従って反撃を始める。
 そして出撃するスーパーロボット軍団。しかし光線を放てば液体金属が鏡面を形成しまっすぐ跳ね返し、砲弾やミサイルは吸収してそのまま投げ返してくる。そして近づけば無数の触手を振りかざしてくる人工天体に対し、人類の精鋭たる彼らも全く打つ手がないままただ被害のみを重ねていく。
 そして次々と自ら放った攻撃や触手の反撃で撃墜されていく中で何体もの機体が触手に絡みつかれ、人工天体の中に取り込まれた事に気づいた者はこの大混乱の中ではほとんど居なかった。

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「射撃はこっちに返ってくる!白兵戦で何とかするしか!」
「でも数が多すぎる!」
 クスハとゼオラは激しい戦闘の中それぞれのパートナーとはぐれ、二人で背中合わせになりながら二人の機体を取り囲む無数の銀色の触手に直面する。
「きゃあ!」
「クスハ!」
 そして触手の一本がクスハの乗る轟龍改の脚に絡みつくと人工天体の方向に勢い良く引っ張る。そして人工天体へと引き寄せられるクスハをゼオラは愛機ビルトファルケンの全速力で追い、人工天体の表面まで降下する。
「ああっ!落ちる!助けて!」
「まずい、あのままだとぶつかる!」
 触手に引きずられたままクスハ機は速度を緩めずにそのまま人工天体へと落ちてゆく。そのまま鏡のような表面へと打ち付けられ四散するかと思ったが、彼女が見たのは意外にも波紋を残して波打つ人工天体の表面。質量センサーに目を移すと人工天体の表面を超えてさらに内部へと“空洞があり密度の異なる物体”、つまりクスハ機が引き込まれているのが分かる。
「ソフィア博士の言っていた“液状のナノマシン”とはこういう事か!」
 意を決したゼオラは触手をかいくぐりながら目の前の銀色の海へと機体を飛び込ませ、質量センサーの反応だけを頼りにクスハを追う。
「ようやく止まったか…クスハ、今助ける!」
 光も電波も通さない金属の海の中で沈んでゆくクスハを追うゼオラは数分後、沈下の止まったクスハ機との距離をようやく縮めていった。

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 ソフィアは人工天体の最初の一撃で乗っていた作業船を破壊され、宇宙を漂流していた。幸い宇宙服を着ているのでまだ命に別状はないが、仲間達が人工天体の触手と戦っている中、自分は宇宙空間を無力に漂っているしか無い。そして正確には目前の人工天体の大きさに見合った重力に引かれて“落ちて”行っている。
 触手の一本がソフィアに向かって伸びていくが、宇宙空間に何の支えも噴射移動の装備も無く漂う以上逃れる試みそのものが不可能であり、彼女は触手に掴まれ、人工天体の内部へと引き込まれていく
、そして人工天体のナノマシンの“海”を下へ下へと沈んでゆくと、急に目の前に空間が開け、彼女は自分がナノマシンの海の”泡”の中に居ることに気づいた。ヘルメットのライトは周囲を照らし、大気センサーは自動的に泡の大気を調べ呼吸可能と告げる。
 しかしナノマシンの触手は“海”の中に沈められている間に増えたのか、ソフィアは泡の中で全身を触手に絡みつかれたまま宙吊りにされてほとんど身動きが取れず、先ほど宇宙を漂っていた時以上に無力な状態へと陥る。
 彼女が自分の置かれた状況を認識した瞬間、指先ほどの細い触手が何本も彼女に伸び、ヘルメットのバイザーを開くスイッチを勝手に押して彼女の顔を大気にさらす。さらに何本もの触手が手慣れた様子で宇宙服の安全ロックを外し、ヘルメットを引き抜き、ジッパーを開けて彼女の宇宙服を脱がせる、そして泡の底でナノマシンの中に沈まずに転がるヘルメットのライトに照らされる中でさらに細い触手が服の中に入り込むと着衣を無理矢理引き裂いてしまい、彼女は一糸まとわぬ姿にされた。
 羞恥に顔を歪めるソフィアだが、そんな彼女を触手は容赦なく再びナノマシンの海へと沈めて行く。

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 人工天体の“海”に引きずり込まれた轟龍改のコクピットの中でクスハは機体の脚に絡んでいる触手を引きはがすべく奮闘していた。周囲を取り巻く粘液状のナノマシンの中で彼女の乗機はこの苦境を脱すべく何度ももがき抗う。しかし、突如轟龍改はいかなる操作を行っても動作しなくなってしまった。
 クスハは必死にセンサーの表示を確認し、さらに自らの念動力で周囲の状況を知ろうとするが、その結果は“機体の周囲は隙間無く固体で覆われた”、つまり彼女の機体は金属の塊に閉じこめられたという絶望的な結果だった。しかし彼女を襲った絶望はそれだけではない。コクピットのハッチの隙間から人工天体の海を構成しているナノマシンが染み出してきているのが彼女の目に飛び込んできたのだ。
 ハッチの気密を破り侵入してきたナノマシンは少しづつその隙間を広げ、コクピットの床に溜まり水銀の池を作る。そして恐怖に目を見張るクスハの目の前でその池から彼女の機体を襲ったのと同様の触手が彼女目掛けて数十本も伸びて来た。
 そして触手に襲われなすすべもなく全裸にされるクスハの目前でとうとうハッチが決壊し、ナノマシンが奔流となってコクピットに流れ込む。
 それと同時にゼオラ機との通信が回復したが、モニターに映ったのはクスハと同じように銀色の池に浸かりながら触手に襲われるゼオラの姿であった。

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 そしてイルイは身じろぎもせず母艦の窓から戦いの様子を見つめていた。
 一度は人造神ガンエデンの巫女として地球の行く末を掛けて戦い、その結果地球の未来を託したαナンバーズ。
 その彼らですら人工天体に対して全くなすすべがないのを目の当たりにし、さらにその人工天体に込められた邪悪な思念の片鱗を感じていた彼女は地球の守り神たるナシム・ガンエデンの巫女として自ら人工天体に乗り込んでいく決意を固めた。
 その瞬間ゲートが発動し、瞬時に人工天体の液体金属の海の下に隠された内部へと現れるイルイ。
 その空間は果てしない広さを持ち、天を覆う銀色で所々波打つ天井がここが人工天体の銀色の海の下の空間ということを示している。
 人工天体が“月なみ”の大きさと言うことは重力もまた月と同等であり、イルイは身が軽くなった事を感じる。
 地面は意外にも砂地で、何者かの手によってか綺麗な平面に均されていた。この地面と金属の海との間の空間は地球と似たような成分と気圧の大気に満たされていて、何の問題もなく呼吸出来た。
 そして遠くには銀色の塔が一本天井まで伸びていて、そこからの灯りが周囲を淡く照している。イルイは何一つ無い砂地に点々と足跡を残しながら塔に向かって歩み始めた。
 そして塔のそばまで辿り着いたイルイは塔の周囲に無数の物体が並んでいる事に気づく。
 それは金属の彫像で、石で出来た立方体の台座に据えられて磨かれたように滑らかな表面は塔から照らされる光で輝いている。
 彫像のモデルはいずれも劣らぬ美しい女性ばかりで よく見ると翼を持つ者や角を持つ者など異星人がモデルだとはっきり分かる彫像もある。そのポーズは千差万別だが、全て一糸まとわぬ姿でその表情は恐れや悲しみに満ちている。

 そのとき塔から一本の銀色の触手が伸びると、イルイの近くの地面に先端を付け、そしてイルイの目の前で一度平たく広がり、すぐに持ち上がりながら立方体状にまとまる。そして立方体の部分が少しの間震えた後、周囲にあるのと同じ石の台座を残してするすると引き込まれていく。地面の砂を固めて台座を作っているらしい。
 さらに同じように塔から触手が伸び台座をさらに2つ作ると今度は太い触手が「天井」から真下に伸びて3つの台座を覆い隠す。そして触手が天井に戻っていくとそこに残ったのはクスハ、ゼオラ、ソフィア博士の3人の恐れおののく姿を模った裸婦像だった。
 さらに次々と触手は台座を作り、そこにαナンバーズの女性隊員達の裸婦像を据えてゆく

 この人工天体が何を行っているのかを知ったイルイはこの暴挙を止めるべく、ガンエデンと3つの僕を呼ぼうとするが、意に反して地球の守り神たるガンエデンは全く彼女の呼びかけに応えない。
 そこに塔から何本もの触手がイルイに襲いかかり、彼女を宙に持ち上げる、そして衣服を一枚一枚破り全裸にしてしまう。
 そしてイルイに絡みついた触手は空の台座の上に彼女を置き、イルイがもがき抗うポーズのままでしっかりと拘束すると、さらに一本の触手が天井から伸び、イルイの上で獲物を伺うかのように止まる。その瞬間、イルイはこの人工天体に込められた何者かの意思と感応してしまった。その意思が彼女にしようとしている事は「陵辱」。さらに感応は周囲の彫像と化した女性達にも広がり彼女たちどう陵辱を受けているのかもイルイは知り畏れおののく。
 生まれたままの姿で銀色の触手に絡みつかれ、ガンエデンの巫女ではなく一人の少女として恐怖に震えるイルイの頭上から銀色の液体が滴り落ちたのはその直後だった。

 イルイに垂らされたナノマシンはを薄膜になってイルイの全身をくまなく覆うとそのまま表面を鋼鉄のように硬化して、イルイは畏れおののく瞬間の表情のまま指一本、眉一つ動かす事も出来なくなった。
 さらに銀色の液体はありとあらゆる穴から彼女の中に入り込み、消化器、気管、耳穴等彼女の内部のありとあらゆる空間を満たしていき、秘裂から膣に染み込んだナノマシンは彼女の処女膜を傷つけないようにしながらゆっくりと生殖器を子宮まで隙間無く満たしていった。
 そしてナノマシンの微細な粒子は粘膜をすり抜け、血液、髄液、組織液、その他彼女の肉体を構成する液体に混じり、少しずつ入れ替えながら彼女の体内を巡っていく。

 こうして体内に行き渡ったナノマシンは彼女の肺に彼女の表面の大気から吸収した酸素を与え、かつて彼女の一部だった体液を分解して作った養分で彼女を養いつつ、その邪悪な存在意義を果たしていく。
 まずは秘裂の中を時に優しく、時に激しく撫で回す。そして全身の肌は彼女を拘束する皮膜と肌の間の僅かな隙間に流れる粘液による愛撫を受け、口腔はねぶられ、乳首は吸われ、陰核はついばまれ、肛門は犯され、尿道すらも弄ばれて幼い肉体に耐え難いほどの官能を送り込む。
 そして銀色の彫像と化した彼女は、身震い一つ、吐息一つ液体の硬くなった表面に阻まれて漏らすことはなく、彼女が涙や涎や愛液に替わって流す銀色の液体は表面を覆う銀色の皮膜の中に取り込まれ、彼女が彫像と化した瞬間との唯一の違いはふくらみかけの胸の頂点が先ほどよりも尖ってきたことだけ。
 しかしこれは彼女が受ける陵辱の序の口でしかなかった。

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「作業船、依然近づくことが出来ません!」
「護衛部隊の損害、50%を超えました!」
 依然として激しい反撃を加える人工天体。しかし、反撃始めた時以上に予想を超えたことに、人工天体は今度は突然沈黙したのだった。
「現在はいかなる攻撃にも沈黙しています!」
「よし、攻撃は一時停止!フェイズ1再開!警戒しつつ因果律アンカーの設置を再開せよ!」
「因果律アンカーの設置完了!人工天体は沈黙を保っています!」
「フェイズ2!ゲート発動開始!」
「フェイズ2発動!アステロイドベルトにてゲート起動!」
「フェイズ3!人工天体を次元斬にて放逐する!SRXの状態は!?」
「駄目です!R-3とR-GUNが戦闘中に脱落して行方不明!次元斬は使用不能!」
「何という事だ、彼らまで犠牲になるとは……フェイズ3c代替計画に従ってグラビティテリトリーと小惑星の衝突で人工天体をゲート本体へ変針させよ!」
「フェイズ3c発動!グラビティテリトリー展開!22号から27号のマスドライバーから10秒間隔で順次小惑星射出!人工天体進路、ゲート方向へ毎秒0.0035ミルの変針!」
「人工天体、ゲート干渉範囲に突入!因果律アンカー作動!平行世界方向への次元スリップを観測!」
「人工天体、存在確率低下中!肉眼でも希薄化を確認!」
「人工天体は完全に平行世界に転移!この世界から完全に消滅!」
「やった!やったぞ!」
「本時点を持ってオペレーション・アウトレーンは完了!この作戦のために散っていった者達へ敬礼!」

 人類艦隊に甚大な被害を与え、さらにそのまま地球に直撃していくかに見えた人工天体は突如抵抗を止め、導かれるままにこの世界を去っていく。
 しかし、破滅を逃れたことを喜び、その過程で失われた者達を悼む事に忙殺されている人類には、人工天体はすでにその邪悪な目的を達成した事に気づく由も無かった。

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 そしてその間にも、イルイ、そしてクスハやゼオラやソフィア、その他人工天体に囚われたαナンバーズの女性達。過去にこの人工天体に挑み囚われた数知れぬ異星の女性達全ては人工天体のナノマシンによって陵辱を受け続けていた。

 人工天体のナノマシンがもたらす本当の陵辱とは、ありとあらゆる神経に手を加られて全ての感覚を官能へと変えられ、そのままでも耐え難い官能は倍の強さ、さらに倍の強さと無限に強められていく。
 そして彼女達の肉体はナノマシンによって養分も酸素も不要で成長も老化も止められた代わりに、官能を彼女の脳に伝えることと美しい形を保つこと以外の目的を奪われた金属の固まりへと少しづつ作り換えられていき、脳の側も彼女の新たな金属の体から伝えられる官能を完全に味わいつくし、なおかつそのあふれるほどの快楽の中でもそのことに羞恥と屈辱を感じるだけの理性は決して失われないように手を加えられる。

 その結果彼女達は銀色の邪悪な球の中に囚われ、美しい姿を永遠に保存されながら破滅的な官能の中で永久に陵辱されつづけるのだった。