悪夢の贈り物 前編

作:牧師


 照りつける太陽の季節が過ぎ、風が涼しくなった何気無いある秋の日。
私立大栗ヶ丘女学院は、いつも通り、何事も無く授業を行っていた。
 グラウンドでは、一年生の女子がソフトボールを楽しみ、奥のバレーコートでは三年生の女子がバレーボールの授業をしていた。
「そ〜〜〜〜〜〜〜れっ!!あっ……、ごめ〜〜〜〜〜ん。なつみっ。お願い!!」
「ん…もぅ。仕方が無いんだから」
 三年の阿佐見春香が打ったサーブは相手のコートに届いたが簡単に拾われ、見事な連携をえて、強力なスパイクになって帰ってきた。
春香に頼まれた水谷夏美は素早く反応してレシーブし、そのボールを春香がダイレクトにスパイクして相手コートに叩き付けた。
「さっすが、なっつみっ。頼りになるよ」
「ううん、春香だって凄いよ。でも、次はちゃんとサーブしてよね……。あれ?ねえねえ春香。あれ……何かな?」
 夏美が指差したのは、一年生がソフトボールをしているグラウンドの真ん中だった。
突然、小さな光の玉が現れ、それを中心にした強烈な風が吹き、その周りにいた生徒が押し出されるように、次々と弾き飛ばされていった。
そして、直径十メートルもの巨大な輪が次々と現れ、その輪に複雑な文字が浮かんだ。
 その光景は校舎で授業を受けていた生徒達も気が付き、グラウンド側の窓には、出現した不思議な輪を興味深そうな顔でをみつめる生徒と、
諦めた表情で生徒を見守る教師の姿があった。

 数分後、その輪がまるでマグネシュウムの塊を燃やした様に光り輝き、その輝きが収まると、不思議縄のあった場所には、
生徒も教師も、今まで見た事が無い程に巨大な黄色いウミウシの様な生き物が鎮座していた。
 巨大なウミウシの様な生き物の胴体には赤い巨大な目が輝き、足の部分には無数の襞があり、その襞からは不気味な管が突き出していた。
「何……………この生き物?」
 近くに居た一年生の清水杏奈は金属バットを構えて巨大なウミウシに近づき、その後ろには友人の望月明美が杏奈の肩を掴んで覗いていた。
杏奈の動きに反応したウミウシの様な生き物は、頭部から伸びた二本のナメクジの様な目を杏奈に向け、そこから白い光を放った。
「え?……な…」
「あ…」
 ウミウシの様な生物の放つ白い光に包まれた杏奈と明美の体は、パキッパキッという乾いた音を立て、瞬く間に灰色の硬い石へと変化した。
杏奈と明美の二人は、何が起こったか分からぬまま、永遠に死ぬ事すら許されない、魂を持つ石像になった。
 ウミウシの様な生物は、杏奈の周りにいた生徒達を次々と白い光で包み込み、無数の魂を持つ石像を作り出した。
「き………………、キャァァァァァァァァァァァァァッ!!」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
 ウミウシの様な生物から少し離れた場所にいた少女達は、目の前でクラスメイトを石像に変えられてなお、何が起こったか分からなかったが、
まるで蜘蛛の子を散らすようにウミウシの様な生物に背を向け、一斉に走り出した。
 ウミウシの様な生き物は、逃げ惑う少女達を胴体にある赤い巨大な目で捉え、そこから赤い光を放って、逃げる少女達の体を次々に赤い光で包み込んだ。
「え………、ひゃあぁぁんっ!!ヤダ………、がま…ん……できなぃっ…」
「あぁぁぁぁっ、あしにちからがはいら……、ダメ……指が……勝手に……」
 赤い光に包まれた少女達は次々に足元から崩れ落ち、急激に訪れた激しい疼きと、皆の見ている前で愛液を滴らせる羞恥心の為に顔を真っ赤にし、
歯を食い縛って激しい快楽の誘惑に耐えていたが、やがてゆっくりと指を乳房や秘所に伸ばし、リズミカルにクチュックチュッと音を立てて自らを慰め始めた。
「まぁなぁ……、だめだよぉっ、こんな所で……ほらっ…立って逃げないとぉ…。あ………。いやぁぁっ!!」
 一年生の山中理緒はグラウンドの真ん中で、赤い光に包まれた為に自慰に耽る親友の里中麻奈を後ろから引っ張り、その場から何とか逃げ出そうとしていた。
そこにウミウシの様な生き物が再び赤い光を放ち、まだ無事だった理緒と、淫欲に浸り自慰に耽っていた麻奈を催淫効果のある赤い光で包み込んだ。
「すごぉいぃぃぃっ!!イクッ!!いっちゃうぅぅぅぅっ!!」
「いやぁぁぁぁぁっ!!あ……そ…こが……、うずくぅぅっ、あぁぁぁぁんっ、た…たって……られ……な…ぃ……」
 再び赤い光に包まれた麻奈は、一気に絶頂に引き上げられ、その場で潮を噴きながら、ほんの数秒で灰色の冷たい石像へと姿を変えた。
新たに光に包まれた理緒は、今まで此処で快楽を貪っていた麻奈の代わりにグラウンドの真ん中で自らを慰め始めた。
 貪る快楽に耐えられず、絶頂に達した少女は次々に絶頂に達した姿のまま石像に変わり、校庭に並ぶオブジェと化していった。

 不思議な光を放ち、人を石にする巨大なウミウシの正体は、異次元から飛ばされてきた魔獣である。
この魔獣の餌、エネルギーになる物は人の精気であり、それを得る為に校庭にいた少女達を催淫効果のある赤い光で包んでいた。
光に包まれた少女達は齎された快楽によりやがて絶頂に達し、絶頂に達した瞬間、精気を体から奪われ、精気を奪われた身体は光の効果で灰色の石へと変わった。

 バレーコートにいた夏美や春香達三年生も、魔獣によってグラウンドで起こっている淫劇を目撃していた。
「何が…起きてるの?」
「夢……じゃないよね?でも、こんな事……」
 夏美達はグラウンドで起こっている事が理解できず、逃げる事も隠れる事もする事無く、全員その場で立ち尽くしていた。
 そうする間に、十分と経たずに魔獣はグラウンドにいた女生徒達を一人残らず石像に変え、次の獲物で夏美達に三年生に狙いを定め、ゆっくりと動き始めた。
この時、既に魔獣は此処に居る少女達に自分を倒す力が無い事を理解していた。
 魔獣は胴体にある大きな目を開き、夏美達の姿を捉えると、狙いを定めて一人一人ゆっくりと赤い光で包み込んだ。
「きゃぁぁぁっ!!あああぁぁぁぁぁん。なにこれ?からだが…熱くて…がまん……できな…ぃ」
「凄い…こんなのはじめてぇぇぇっ!!からだじゅう…かんじてるぅぅぅっ!!」
「あふれちゃうっ、こんなにあふれてきちゃうぅぅぅっ」
 陸上部の宮元有紀は歯を食い縛り、引き締まった身体をくねらせて快楽に耐え続けたが、胸や下腹部を擦る布が齎す甘い刺激で、ゆっくりと淫獄に堕ちていった。
文芸部の仲原麻美はしゃがみこんだ地面に膣穴から落ちた銀蜜で大きな水溜りを作り、その上で周りの少女より一足早く、冷たく硬い灰色の石像に変わり果てていた。
「なつみぃ……ここがいいのぉ?こんなに濡らしてぇ……、おいしぃ……」
 コートの中で春香は夏美に抱き付き、体操服とジャージを脱がして、胸と下腹部をネットリと愛撫していた。
右手で夏美の肉芽を摘んだ後に指で弾き、秘穴から流れ出る甘酸っぱい蜜を掬ってわざとチュルチュルと音を立てて飲み下し、右手の指を膣穴に突っ込んで、
顔を右の乳房に埋めて乳首を口に含み、硬く尖がった乳首を優しく噛んだ後、まるで母乳を求める赤ん坊の様に乳首を吸い続けた。
「春香…皆の前だよ…、あんっ…乳首噛んじゃダメ…、ひゃあぁぁぁぁぁん。吸うのはもっとだめぇぇぇぇぇっ!!」
 コートの中で嬌声をあげる夏美の身体を貪る春香は、夏美の声を全く聞かず、それどころかまるで大型犬が飼主の顔でも舐めるかの様に胸を舐め回し始めた。
夏美の秘穴を弄り続ける右手は、以前春香自身が純潔を奪った膣穴の奥深くに人差し指と中指を突っ込み、温かい肉の感触を愉しむかの様に、内部を激しく掻き回した。
「なつみのここ、とっても温かくて気持ち良い……、この痛い位の締め付けも、勿論、この溢れてる蜜の味もだ〜〜〜いすきっ」
 春香は右手の指を夏美の膣穴に埋め込んだまま、夏美の身体を強く抱き締め、耳元で小さく「あの男になんて絶対わたさないからっ……」と呟いた。
その言葉に一瞬夏美は瞳を大きく見開いて驚いたが、春香の執拗な愛撫により、やがて淫靡な表情へと変わっていった。
春香は膣穴を二本の指で掻き回し、夏美を更なる快楽の沼深くに堕とす為に、夏美のGスポットを指先で執拗に擦り続けた。
「いいの、なつみ。わかってるから、あの男がしつこく言い寄って来たんだよね?だから二度とあの男が良い寄れないように……………、私の手で石に変えてあげるよ」
 魔獣の赤い光によって一年生が石像に変わったのは、絶頂に達した瞬間である事を、ただ一人、春香だけはバレーコートから見て理解していた。
春香は赤い光に包まれた瞬間、淫欲と共に押さえ込んでいた夏美の彼氏に対する嫉妬心が爆発し、誰かに奪われる位なら自分の手で夏美の全てを奪ってしまおうと考えた。
「夏美の唇も、この胸も、あそこの感触だって私のほうがずっと……、ずっと良く知ってるんだからぁぁっ。ほらっここっ。ここが良いんでしょっ!!」
 一旦指を引き抜いた春香は、更に薬指を追加し、白魚の様に細い三本の指を夏美の膣穴に突っ込み、指と愛液を絡めて淫靡な音色をクチュクチュと奏で続けた。
Gスポットを激しく擦り、大きく膨張した肉芽を手の平で潰し、皮と擦り合わせて夏美の心を甘い快楽で塗り潰した。
「はるかぁぁっ、ゆ……ゆびを……とめてぇっ!!いっちゃう。いっちゃぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!」
 夏美は春香の指で絶頂に達し、背中を仰け反らした姿でパキッパキッという乾いた音を立てながら、春香の目の前で灰色の石像へとその姿を変えた。
「ふふっ………、なつみぃぃっ。石に変わったなつみも、とっても素敵だよっ………。私も……ずっと…一緒に…………」
 春香は着ている物を全て脱ぎ捨て、石に変わった夏美の太ももに跨り、自らの肉襞をゆっくりと擦りつけた。
春香の秘穴から滴る愛液が夏美の太ももを伝い、石像に変わった夏美の下腹部に溜まっていた。春香はそのまま肉襞を擦り続け、最愛の人の身体を使って快楽を貪り続けた。
「いくよっ!!なつみの身体で…わたしっ…いっちゃうっ!!ああぁぁぁぁぁぁっ!!」
 春香は夏美の身体に抱きついた姿で絶頂に達し、バレーコートの上に淫靡に絡まった姿の石のオブジェが完成した。

 春香と時を同じくして周りの三年生も次々に絶頂に達し、乾いた音を立てて石像へと変わっていった。
最後の一人が石像に変わるのを確認した魔獣は、ゆっくりと校舎に向けて進み始めた。異次元から訪れた魔獣による淫劇は、まだ始まったばかりだった。

つづく


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