作:デュール
ある少年がいました。
少年の名前は霧島 赤城、かわいい13歳の少年です。
これはとある少年のお話・・・
赤城はいつものように電車に乗ります。
彼は学校に行くためには電車に乗らなければなりません。
それはとにかく、赤城は電車に乗りました。
空いている席に座ってから5〜6秒ほど考えた後、彼は
(何で女が多いんだ・・・・と言うより僕一人・・・・)
彼の周りには、学生や会社員がいます。
どれを見回しても、女ばかりです。
というより赤城、彼一人しか男はいません。
(乗る電車間違えてかなぁ・・・・)
といつ痴漢呼ばわりされるか分からない状況でのほほんと思っていました。
というより、隣に座っていた幼女の笑顔に和んでいました。
彼はいつの間にか大きい学校指定鞄を抱きながら寝ていました。
何分か経ったのでしょうか、何か騒がしいです。
(うにゃ?・・・・やば!乗り越したかなぁ・・・・)
と恐る恐る目を開けると目の前には黄金像が多数ありました。
と言うより争った後でした。
彼はびっくりしました。
「あれ?ここ貨物列車だっけ」
と馬鹿げたことを言っています。
だけど、その像を見てみると最初電車に乗っていた学生たちと瓜二つです。
「とりあえずここどこだ?」
辺りを見回すと、見慣れない風景です。
とりあえず席から立ち上がり、鞄を肩にかけました。
と突然、別の号室へつながるドアから一人の幼女が現れました。
と言うより、彼が和んでいた幼女です。
その幼女は赤城に近づいて
「お兄ちゃん、助けてください」
すごくはきはきとした喋り口調です。
それに対して赤城は
「え・・・・え〜と」
とおぼつかない喋り方です。
なんていう差なんでしょうか・・・・
とりあえず幼女はわけを話そうとしたとき、一瞬何かに刺されたような表情をしました。
「あぅ」
と脱力とした声で赤城の方向へと倒れました。
赤城は慌ててその幼女を抱きました。
と突然赤城は大きな声で叫びました。
「うわぁぁぁぁぁぁ」
よく見ると幼女の足が金色に染まっています。
その金色のシミは幼女の体を侵食しました。
「はぁ・・・・はぁ・・・・はぁ・・・・」
幼女の息が荒いです、別に感じてなんてはいません。
ただ自分が違う物へと変わっていくのが怖いから息が荒いのです。
金の侵食が首まで達しました。
「に・・・げ・・・・て・・・・・・」
力を振り絞りやっと出た言葉、それが最後の言葉のように、幼女は金色に染まりつくした。
赤城は黄金像になった幼女の姿を見て呆然としていました。
のほほんとしている赤城、突然誰かが来ました。
20歳くらいの女性でした。
「あら?男が乗っていたなんて、計算外だわ」
「え〜と、どちら様?」
「ん〜・・・・まぁ電車の中をこんな風にした犯人ってことにしといて」
なんという安直な言い方でしょうか、聞く赤城も赤城ですが・・・
「とりあえずここを見られたからには生かしちゃおけないわね」
となんだか悪役っぽいセリフに赤城は慌てました。
(やばい・・・・・逃げなくちゃ・・・・何かされる)
と立った瞬間赤城は黄金像になった幼女を女性に投げつけました。
なんていうひどい人でしょう、だけど彼の抵抗もここまでです。
突然パキンと言う乾いた音の後に赤城は転びました。
音に反応したのではなく・・・・
「あ・・・・・あああぁぁぁぁ」
彼自身の足が黄金像になっていたのです。
「ひどいわねぇ、私の作品に傷をつけないでよね」
と怒っています、ですが赤城は今にも泣き出しそうでした。
「ああぁぁ・・・・助けてよぉ・・・・」
金になった足を引きずりながらも逃げようとしています。
「だ〜め、あなたは私のもの・・・・足が固まったらもう逃げられないわよ」
彼女の言うとおり、赤城の腰・体・腕の順番に動かなくなっていきます。
半ば泣け叫んでいます、ですが彼にはもう叫ぶ力がなくなってきました。
「父さ・・・・ん・・・母さ・・・・ん・・・・ぼ・・・・く・・・・・・」
そのときには赤城の全てが金になってしまいました。
自業自得ですね、警告したにもかかわらず、そのまま呆然とした彼、その結果が泣き叫びながら黄金像にの少年となってしまいました。
虚ろの瞳に涙をためながら動かない少年・・・・
助けを求めるように手を伸ばしています、もちろんその手も金になっています。
唯一金になっていないのは彼が持っていた、学校指定鞄のみ・・・
当たり前のことですが彼の思考ははもうすでに途切れています。
それとは反対に、女性は嬉しそうに
「ふぅ、男がいたのは予想外だったけど、とんだ収穫があったわねぇ、さ〜ってと今度の獲物はど〜っこかな〜」
彼女はスキップをしながらどこかへと消えました。
これでおわりです、え?彼があの後どうしたのかって?
それは貴方のご想像にお任せします。
あとがき
しょうこりもなく、少年固めです。
今回は石化以外の固めに挑戦しちゃいました。
ちなみに奈須野雪葉さんの小説の雰囲気にしてみました。
それとこの小説は何気なく電車に乗っているときに思いついたものです。
矛盾点が多い気がしますが気にしないでください。
それでは〜