作:デュール
ねぇ、フユナって少年系って固めた事あるの?」
一人の少女の一言から始まった
少女の名前はユイ、姉のレイの妹でもあり双子である
「え?・・・・う〜ん・・・・」
和服で狐の尻尾がある少女の名前はフユナ
「気になるな〜」
双子の姉レイも話に混ざってきた。
ちなみに何故この双子の少女と狐少女の組み合わせなのかは奈須野雪葉さんの『狐』を見ることをおすすめします。
それはそうと話を戻します・・・
2人は興味津々の目でフユナを見ました。
数秒の沈黙その後フユナ口が開きました。
「あるよ・・・・一度だけ・・・・」
フユナの一言がユイとレイの好奇心をくすぐりました。
「本当!!!じゃあじゃあどんな風に固めたの?」
「どんな物にしたんですか?石?金?それともガラス?」
フユナに質問攻めがきました。
「ちょ・・・ちょっとそんなに質問しないでよ」
フユナは慌てて二人を止めました。
「あ・・・・ごめん」
「いいのいいの、あなたたち興味津々だし・・・いいわ話してあげる」
謝るユイに対しフユナはやさしく接しました。
「そうね・・・・あなたたちと会う数ヶ月前かな・・・?」
暗い森・・・この森は狐が出るという噂がある森
この森に入ると狐に惑わされ帰れなくなると言う森
その森に少年と双子の少女がいた。
少年の名前はフィル・アルス
少女の名前はフィル・ミリル
もう一人の少女の名前はフィル・シルス
三人ともどうやら道に迷ったようです。
「お兄ちゃん・・・・もしかして迷ったの?」
「な・・・・そんなわけ無いだろ・・・・多分」
図星だったのか焦るアルス
「やっぱり迷ったんだよ・・・・ぐす」
半ば泣きそうなミリル
「はぁ・・・・このままじゃ帰れなくなるよ?」
少し心配してきたシルス
アルスはシルスを疑い
「まさか・・・・あの噂じゃないだろうな・・・・」
「うん・・・・だって・・・・あれってもしかして本当なんじゃ・・・・」
「そうだよ・・・・帰れなくなるよぉ」
アルスは笑い
「ははははは・・・・・まったく2人とも心配性なんだから」
「でもでも・・・・本当だったらどうするの」
アルスは頭の髪をかき回し
「そのときはそのときだ!僕が守るから・・・・・な!元気出せよ」
「でも正直私達迷ってるけど・・・・・」
シルスはアルスの痛いところを付き
「うっ・・・・・・なんとかなるよ!うん!」
「・・・・・・ぐす」
泣き出しそうなミリル、アルスは何とか励まし
「大丈夫大丈夫!!!大声出せば狐なんか出ないって!な!」
「・・・・・うん」
三人はまた歩き出しました。
ですがいつまでたっても森の出口は見つかりません。
ミリルはアルスに言いかけました。
「ねぇ・・・・お兄ちゃん・・・・」
「ん?まだ怖いのか?」
「ううん・・・・違うの・・・・あれって・・・・石像だよね?」
ミリルの指差した先は石像が一体ありました。
「あぁ・・・ただの石像だけど何かあったのか?」
「ううん・・・・何でもない・・・・」
「ん?うん・・・・」
突然シルスがため息をつき
「ねぇ・・・・お兄ちゃん、休みたいよ〜」
「え・・・・あぁいいけど」
「やったぁ〜すごく疲れてたんだ〜」
シルスは能天気です。
(・・・・・ったく今こういう状況なのに)
ため息交じりの一息のアルス
「ミリル、お前も休んだ方がいいぞ、ずっと歩きっぱなしだったから」
「・・・うん」
三人は休む事にしました。
「へぇ〜、それで何でこういうところまで知ってるの?」
一瞬ドキッとしたフユナ
「い・・・いや・・・・そんな事はどうでもいいの!」
「・・・・・・ストーカ?」
レイの一言でフユナは顔を赤らめ
「そんなんじゃないって言ってるでしょ・・・・・・もう」
「あ・・・・・ごめん」
「まぁ・・・・・いいけど・・・・・」
気を取り直したフユナ
「それでさ、その後どうなったの」
フユナは気づき
「あ・・・・そうねその後はね」
フユナはまた話し始めた
後編へ続く