兎と猫と犬の物語〜犬耳ブロンズ像の居場所〜

作:デュール


ふぅ〜つまんないなぁ〜」
と某提督みたいに雷はため息をついている。
それもそうだ冬はアルバイト、姫は学校である。
ちなみに雷は学校は休みである。
「そういえば外あんまり出ていないよな・・・・」
突然気づいたみたいに雷は思い出した。
「外へ行くかな・・・・どうせ家にいてもつまんないだけだし・・・・・・・公園へ行こうかな?」
そういうと雷は鍵とサイフだけを持ち、家を出た。



公園に着きました。
周りはあまり誰もいません。
「・・・・・僕1人か・・・・・」
と雷はベンチに座りながらつぶやいていた。
「・・・・・寝るか、何か気持ちいいし・・・」
といった後すぐ寝ました。
彼は深い眠りについています。



・・・
・・・・
・・・・・
何時間たったのでしょうか、雷はふと目を覚ますと見慣れない所にいました。
「・・・・・あれ?」
とりあえず歩きます。
「・・・・・・・」
どうやら建物の中にいるというのは間違いありません。
ですが見慣れた風景は見つかりません。
あたりは気味悪くブロンズ像が並んでいました。



何時間歩いたのでしょうか、一向に見慣れた風景が見つかりません。
むしろ出口が見つかりません。
雷はだんだん焦ってきました。
「おいおい・・・・僕ここで一生迷っているのか?」
雷の台詞に反応するかのように声が聞こえました。
「ちょっと違うけどずっとここにいるということには違いないよ」
「・・・・・・・・」
気づけば雷の前にちょこんと猫耳幼女が立っていました。
外見は普通の猫耳幼女ですが姫とは違います。
「どういうことかな?」
「・・・・・こういうこと」
突然幼女が指を鳴らしました。
びくんと雷の体が反応しました。
「あぅ・・・・・・え?・・・・僕に何をしたんだ!」
幼女はくすくす笑いながら
「永遠のおまじない・・・・・・よ」
「はぃ?」
雷は疑問符を浮かんだ後に妙に体が重くなっていくのを感じた。
「・・・・・・・え?・・・・・・そ・・・・・そんな・・・・・・」
雷は体を見るとブロンズ像へと替わっていきます。
身につけているものも巻き込んで・・・
「い・・・・・嫌だよ・・・・・誰か助けてぇぇぇぇ」
「もう逃げられないよ・・・・・お兄ちゃんはこのままブロンズ像へと変わるのよ」
雷へのブロンズの侵食は止まりません。
腰から胸そして腕や手までもが動かなくなりました。
気づけば雷の顔以外はブロンズ像になっています。
「姉さん・・・・・姫・・・・・ぼ・・・・・」
喋れるのが限界の声で雷は言った後には雷は涙を流したブロンズ像になった。
幼女は何かに気づいたのか
「・・・・・・お兄ちゃん元戻してあげる・・・・何だか心配になってきちゃった」
そういっても雷は反応はしません。
ブロンズ像になっているので当たり前ですけど・・・
「でももうちょっとここにいてほしい・・・・」
幼女は固まった雷に抱きついた。



・・・
・・・・
・・・・・
「・・・・・ちゃん、お兄ちゃん!」
「・・・・んあ?」
気づいたら猫耳の幼女が立っていました。
今度は姫です。
「お兄ちゃん・・・・風邪引くよ、さっきお姉ちゃんも呼んだから」
「あぁ・・・・ごめん」
気がつけば真っ暗であった。
「どうしてお兄ちゃんこんな所で寝てたの?」
「え〜と・・・・・あんまり覚えてないんだよなぁ・・・・あ、姉さんだ」
心配そうに駆け寄ってきた冬
「雷・・・・どこに行ってたんですか、心配しましたよ」
「すまんすまん・・・・・帰るか、こんな所で話していたら本当に風邪引いちゃうからな」
「えぇ・・・・家に帰ったらちゃんと話してもらいますからね」
「分かりましたよ姉さん」
こうして3人は家へ帰っていきました。



こうして三人の一日は終わります。
明日はどんな事が起こるのでしょうか・・・・


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