作:灰音穂香
「…どうしよう」
京一は困っていた。
ものすごーく困っていた。
世界が滅亡してしまうかもしれない勢いで…っと言うのは過大表現かもしれないが、兎にも角にも京一は困っちゃっていた訳である。
今日は2月14日、世間で言う所のバレンタインデーである。
そう!普段は内気な文学少女がオタクで変人でどうしょうもないくらいに駄目人間でもイケメンな先輩に『先輩…あの…その…これ…うっ…受け取って下さい』っと言って(涙目で)チョコレートを渡し、そのドサクサに紛れて告白しちゃうと言う、あのバレンタインデーである。<注:文中に変んてこなセリフが混じってたりしますが突っ込まないであげて下さい…作者は連日の徹夜で参っている………何て事は無いので遠慮無く突っ込みを入れて下さい。>
さて、そんな嬉し恥ずかし萌え萌え率1000%な日に京一は何を困っちゃっているかと言うと、その原因は彼の手の中にある包みに…ぶっちゃけて言うとチョコに…。
否、彼に向けられる生徒達の羨ましげな視線にである。
何故に彼にそんな羨ましげな視線を向けられるかと言うと彼にチョコを渡した二人の人物が原因なのである。
京一にチョコを渡した人物とは羽実と雪女である。
でもって、スタイルの良い羽実と勉強やスポーツ何でもそつ無くこなすスーパーお嬢様の雪女、この二人は生徒達から高い人気を誇っており、『お姉ぇ様』とか影で呼ばれてたりするわけである。
…でもって、そんな二人の『お姉ぇ様』が京一にチョコを渡しちゃったから生徒達の脳内では羽実×京(学校では京一はそう呼ばれている)雪女×京一もしくは羽実×雪女×京の百合百合映像が展開されている訳である。
だが京一が本当に困っているのは生徒達の視線では無く(視線にも困ってはいたが…)そのチョコが本命だと言うことである。
何故それが解るかと問われると二人がそう言ったからである。
『これは本命チョコである』っと…。
2
「ふぅ…」
生徒達の羨ましげな視線から解放されて京一は一息をつく。
ここは彼が居候している羽実の家の彼の部屋である。
「はぁ…」
(何と言うか今日は転校してから一番疲れた気がする。)
っと、ベッドに寝転びながら京一思う…。
全校生徒から羨ましげな視線を貰えば当然と言えば当然である。
(とりあえずお風呂にでも行こう…)
そう思って…ベッドから立ち上がる…がっ。
「えっ…」
体に上手く力が入らずに再びベッドに倒れこむ。
(あれっ…)
倒れ込むと同時にペニスが固く勃起するのを感じる。
(この感じは…)
背筋を這う様な快楽にデジャブを感じる京一…。
そう…京一が固められる快楽に目覚めたあの日…羽実に媚薬を打たれた感覚に今の感覚は非常によく似ていた。
(媚薬!?…でもっ…)
京一は媚薬を打たれた覚え何か無い…。
(まさか…チョコに!?)
枕の横に置かれたチョコの包み紙を見る…。
「ふあっ!…あっ!?」
っと同時に足の先から石化や凍結の時の様な快感が京一を襲う。
状況を確認するために京一は体を起こし…。
「チョ…コ」
呟く京一。
そう…爪先からゆっくりと京一の体はチョコレートになっているのである…今もチョコ化はゆっくりと京一の体を侵食していくのである。
尻尾が嬉しそうに右に左に“パタパタ”と降られていた。
「っあ…やぁ…」
勃起したペニスから溢れ出た先走り汁がやらしく染みを短パンに作り、少しづつその染みが広がっていくのであった。
3
「ふぁっ…やぁっ…気持ち…ぃい…」
京一は自分が身に付けていた物を全て脱いで一人Hをしていた。
絶え間無く溢れてくる先走り汁で濡れたペニスを右手で扱き、先走り汁で湿らせた左手の人指し指をお尻の穴に出し入れする。
体を侵食していくチョコ化の快楽と媚薬の効果によってもたらされる快楽の波に先走り汁が溢れペニスを扱く右手をお尻の穴に出し入れする人指し指をいやらしく濡らす。
「あっ…やぁ…セェ…エキ…で…ちゃう…」
足首までチョコ化の侵食が達した時、京一は一度目の絶頂を向かえる。
ペニスから発射されたせい液が京一の顔をいやらしく濡らす。
絶頂を向かえてもまだ京一は一人Hを続けていた。
いつももは絶頂を向かえると直ぐに全身が固まるのだが今回は違うようである。
「もっとぉ…もっとぉ…いかせてぇ…」
チョコ化が進むにつれて京一を襲う快楽の波は強くなるのである。
何もしなくてもしゃ精してしまいそうである。
もう何回絶頂を迎えたか京一自身さっぱりわからなかった。
「あっ…」
ペニスが…ペニスを扱いていた手もチョコに変わる。
お尻も…お尻の穴に出し入れしていた指ごとチョコに変わり動かなくなる。
それでも…京一を襲う強く快感は変わらない。
乳首は固く起ち、口の端からはヨダレを流れる。
(このままずっとチョコになっていても良いかもしれない…。)
そんな事を考えながら京一の全身がチョコに変わるのを待っていた…。
4
「うわっ!」
羽実と雪女が京一の部屋に入った途端に鼻に飛込んでくるせい液の匂い。
「ちょっと…媚薬を入れすぎたかの…」
「そう…みたいだね…」
そんな事を呟く雪女と羽実…。
二人の視線の先には…気持ちよさそうな表情のままチョコになった京一の姿があった。
「でも…気持ちよさそう…。」
「そうじゃの…」
京一は本当に満足そうで気持ちよさそうな顔をしていましたとさ…。
…最終話に続く。