作:灰音穂香
1
「ほえっ?」
少年-佐原綾野(さはらあやの)は間の抜けた声をあげる。
「ごめんね、今日はお姉ぇちゃん友達と出かける約束しちゃって…」
彼の姉である佐原岬(さはらみさき)が手を合わせて頭を下げる。
「仕方ないな―」
そう言って彼は姉からの頼みを承諾した…のは良いのだが…。
(やっぱり恥ずかしいな…)
綾野は神社の境内を掃きながらそんな事を思う。
彼が着ているのは紅白の典型的な巫女装束である。
彼は男の子であるが身長が150cm程で童顔なので巫女装束が凄く似合っていた。
でもって、綾野と岬の家は神社であり、悪霊やら何やらを時折祓ったりするわけである。
「あの…」
「あっ…はいっ!」
後ろを振り返る綾野、えらい美人がそこにいた。
「あの…この神社の人でしょうか?」
「えっ…はい!」
答えると同時に綾野の足に女性が何かを振りかける。
「ほえっ?」
ふりかけられた何かは綾野の巫女袴の膝から下までを一瞬で固めちゃったのである。
「あっ…足が…」
「くすくす…この家には君以外誰もいないからね…君には直接、怨みは無いけどこないだの仕返しをさせてもらうよ…」
女性が顔に“ニヤリ”と笑みを浮かべる。
「お前…この間母さんに祓われた婬魔<サキュバス>か!」
綾野が言うサキュバスとは男性の精を糧にする魔物である。
「そう言うこと…君にはこのまま蝋人形になってもらうわ…でもただ蝋人形にするのはつまらないからねぇ、君の精をもらっちゃおうかしら…大丈夫…死ぬほどは絞らないから…」
サキュバスはくすくすと笑うと上着のポケットから何やら粉末の入った小瓶を取り出すと綾野に投げつけた。
2
「綾野ちゃん…綾野ちゃん!」
岬の声に綾野は目覚める。
「お姉ちゃんおはよ…って何してるの!」
「はにってふぇらひぃお(何ってフェラチオ)」
何故か綾野は素っ裸で姉に勃起したペニスなんぞを口に入れられていたりする。
でもって姉は綾野のペニスを吸ったり、首を捻って刺激する角度を調節しながら細い指でペニスを扱く。
「ふああ…お姉ちゃん…あっだめぇ、だめぇ―」
でもってそんな強い刺激に綾野は耐えられる事など無く、姉の口に精液を放ったのだ。
「完成♪」
サキュバスは嬉しそうにそう言った。
彼女の前には袴を下ろし自分のペニスを扱きながら蝋に包まれた綾野の姿があった。
周辺には綾野が射精した精液が飛び散っていた。
「ごちそうさま、君の精、甘くて美味しかったわ…」
サキュバスは
白い蝋人形になった綾野にそう告げると何処かへと消え去った。