作:HIRO
「アイドル」と言う言葉には「偶像」と言う意味がある
本来は非物質的な存在であるはずの神を物質的な手法で現した物のことを指す
転じて今では大変人気のあるもしくは大衆に慕われてる人のことを指してる
今日はそんな「アイドル」のお話
「ん……あっ……ここは何処……?」
猫人(ワーキャット)の少女は真っ暗な暗闇な部屋の中で目を覚まし、辺りを見回した
彼女の周りは茶色い土のような床以外全てが暗くまるで闇に包まれた様なそんな感覚が彼女の栗色の瞳に不安を宿らせる
「えっと、私はコンサートからの帰りで突然目眩がして……それで……」
その時ふと彼女は体に違和感を覚えた
妙に体がすぅすぅするのである、まるで裸のように
その事に気付き彼女はおそるおそる体を見てみる
「……? えっ、あっ、ああああ!?」
彼女は……生まれたままの姿になっていた
「コンサートから帰るときは、えっと衣装を着てたから、えっと……」
あまりの混乱に彼女はその流れるように綺麗な金髪を振り乱しあたりに誰もいないか確認しようとする
「だ、誰もいないようね……良かった、アイドルの私の素肌なんて他人に見られたら……」
「良い体してるわね〜、やっぱりアイドルは体のできが違うね、そうでしょ? 赤西 アリスさん」
ビクン!
反射的に彼女は声のした方を振り向いた
そこにはビデオカメラを三脚に固定してニヤニヤとこちらに笑みを浮かべている女性がいた
髪の毛と目の色は漆黒の部屋と同じ様な黒色をしており、その耳は三角形にとがっており――いわゆるエルフ耳の様な――
服装は真っ赤なドレスのような服を着ていた
「あ、あなた誰!? 何でこんな事をするのよ! 答えなさい!」
「ん〜私は『ASFR』の土屋 真奈美、目的はあなたを固める事よ」
土屋はさも当然のことのようにアリスからの質問を答えた
あまりに自然に答えたためアリスは言いしれぬ不安に襲われた
彼女は不安を打ち払うため怒鳴り声で叫んだ
「こ、こんな事して只ですむと思わないで! 警察の人が絶対来るわよ! まして事務所がだまってなんか……」
「ああその件なら大丈夫、だって……」
土屋はそんなアリスの虚勢に満ちた叫びを断ち切る様に言った
「依頼者はあんたの所のオーナー、つまりは事務所の人よ」
「……嘘よ」
アリスは思わず絶句してしまった
彼女はここまで育てくれた事務所の人を信じていたのである
それが裏切られる形となったのである、当然と言えば当然の反応であろう
「私は売れっ子のアイドルよそんな私を事務所が捨てるはずなんて……!」
アリスは今土屋が言ったことを否定しようとした
そんな現実が、事務所に捨てられた現実なんてあり得ないと心の中では思いたかったのだろう
「売れっ子アイドル? 勘違いしないでよ!」
だがそんな気休めの妄想を吹き飛ばそう様に土屋は辛く酷い現実をアリスに突き付ける
「オリコンじゃ6ヶ月連続で最下位、おまけにあんたがレギュラーで出演しているテレビは低視聴率に陥っている……」
どれもこれもアリスにとって否定したかった事実、それらの事実を土屋はグサリと彼女の心に打ち付ける
「……最早あんたに「アイドル」としての価値は0に等しいんだよ、その容姿以外はね」
そう彼女はアリスにトドメの一言を言い放った
「……」
辛すぎる現実を前に彼女の心はほんの一瞬放心状態に陥った
「さて、そろそろ固める作業にかかりますか」
その瞬間を見逃さず土屋はパチン!と指を鳴らした
グニャ
「え……!?」
彼女が指を鳴らしたことを合図に地面の土はその姿を変え、アリスの手と足を包み込む
土は粘土のように柔らかく、その上彼女がどんなに暴れても手足からは離れず、彼女の手足の自由を拘束していた
「な、何を……」
「今からポーズをとるのよ、この様にね」
土屋がそう言うとアリスの手足を拘束していた土が突然動き出し、アリスの手足はそれに呼応するようにポーズをとらされた
「い、嫌……」
手は背中で交差されその上肩からギチギチと悲鳴が聞こえる位腕は引き伸ばされていた
足の方は膝を立てたれ、こちらも思いっきり広げられ秘部はビデオカメラの方に向けた――いわゆるM字開脚のポーズを勝手にとらされていた
あまりの恥ずかしさにアリスの顔は炎のように真っ赤に紅潮していた
「うん、このポーズが良いわね〜」
そんなアリスの気持ちなんて理解する事もなく土屋はニヤニヤと笑って彼女を見ていた
「それじゃあ、ポーズを固定するわよ」
パチン!とまた土屋は指を鳴らした
ピシ、ピシ
乾いた石の音ともにアリスの手足を包んでいた土は灰色の石に変わっていった
「……ヒィ!?」
あまりの出来事に彼女は軽くパニックを起こし、暴れようとする
しかし彼女手足を拘束している石は予想以上に固く、びくともしなかった
「……! ちょ……!」
信じられないことにその変化は彼女の両腕両脚に及んできた
「ああ、手足の感覚が……消えちゃう……!」
石化した手足からは感覚がなく、その事が更に彼女に絶望感を植え付ける
「フフフフ、これらがお楽しみタイムよ〜」
土屋がそう言った直後、またも土は動き始める
「がんばって歌ってね、それがあなたのラスト・ソングだから」
今度はアリスのアイドルとしては控えめな胸に吸い付くように、口には舌に絡まる様に滑らかに動き
「ああ、がぁ……ひぎゃぁ!?(ちょ、ま……ひぎゃぁ!?)」
残された秘部には図太い肉棒を思わせる土の触手が思いっきり貫くように動いた
「ぎぃ……がぁ……!(き……気持ち良い……!)」
彼女の秘部からは失禁したように真っ赤に濡れていた
土の触手は彼女の秘部に挿入された後プルプル振動し、その振動に呼応するように秘部からはどろりとした愛液が
そして彼女の口からは
「あん、くぅ……ひきゃん……!(も、もっとやって……!)」
淫靡な歌声が奏でられていた
最早アリスの頭の中には快楽しかなく、その瞳はどこか中空をさまよっていた
「ん♪ いい感じね……そろそろ仕上げにかかりますか……」
彼女はそう言って嬉しそうに指を弾いた
パチン!
指を弾くとほぼ同時に土はその姿を変える
ピシ、ピシ
初めに快楽で尖った乳首を吸っていた土から水が広がるように胸全体に灰色の石に変わる
「きぃ、あひん……!?(な、なにこの感覚……!?)」
先ほどとはまた違った感覚が彼女に襲い掛かってきた
その感覚は先ほどの快楽とはまた違った気持ちよさ、それが石化した胸に広がる
「うふ、今度は快楽だけ残して石化させるわよ〜」
石化はさらにその範囲を広げていきそのつど彼女の体に気持ちよさを残していく
「あ、あぁん……!(気持ち良い、このまま石になっても良いかも……!)」
そして彼女の秘部と首から上以外はほぼ石に変わっていった
「はぁぁん、はう……(ああ、私どうなっちゃうんだろ……)」
アリスがそんな余韻に浸っている時、彼女の秘部が愛液諸共石に変わっていく
内部まで石になるその感覚は彼女に更なる気持ちよさを内部に行き渡していった
「ぎぃ……、あっ……ぐぅ……(声、でなくなっちゃた……肺が石になったようね……)」
だがアリスは息苦しくなかった、なぜなら彼女は頭部残して、彼女の体は全て灰色の冷たい石変わっておりもう空気が必要なくなってきたからである
(でも、良い……気持ち良いよ……)
アリスの瞳は光を失い、口からは唾が糸を引き、放心したようなそれでいて気持ちよさそうな笑顔をしていた
「ん、良い表情〜その顔ならトップアイドルになれたのにね」
土屋はそう言っておもむろにアリスの額に別れのキスを施した
フッ
そして彼女が唇を離すとアリスの顔は灰色の石に変わっていった
土屋は唇にアリスの人間だった暖かさをかみ締めて、呟いた
「もっと、今のあなたも立派な『アイドル』よ……『偶像』と言うね」