Silver Fairy 第5章 第4節「再会は戦場で」

作:Rui


唯がバニシアに入ってから1週間
何も起きず平和な日々が続いていた

中央広間

眼を瞑り剣を構え集中する唯
ふと何かに気付き口を開く
「…誰?」
「私です。フィーナですよ、クリスさん。」
「…シアも一緒かしら?」
「はい。」
唯の言葉に答えるシア
その答えを聞くと剣を納める唯
「それじゃ、私は自分の部屋に戻るわ。また。」
そう言うとそこから去って行く唯
「シア、私達も戻りましょう。」
「はい。」

その日の夜

中央広場

静かにたたずむ唯
「…来たわね。」
「はい。」
唯の言葉に応えるフィーナ
「さてと、始めましょうか?外でカヤキス達が待ちくたびれてる筈だから。」
「来てるんですか?」
「えぇ。そんじゃ、行くわよ。」
「はい。」
唯の言葉に答えると銀十字を取り出すフィーナ
「レナス!我は汝に断罪をせん。神装!」
「我は魔を討つ剣と成る。銀装!」
そう言うとそれぞれ鎧を纏う
「バニシアの住民に告ぐ!貴女達はここが本当に楽園だと思っているの?
ここは楽園じゃない!聖神クリスの名において、ここを破壊する。」
「唯姉、来たよ。」
「バニシアの警備部隊。レイピア、貴女は住民を。」
「ゆ…クリス姉さんは?」
「私はこいつらを相手にする!」
そう言うと剣を抜くクリス
「行きなさい!レイピア!」
その言葉に警備部隊の包囲網を突破していくレイピア
「フェザーアロー!」
羽根の矢が無数に飛び交う
「貴女達の相手は、この私よ!」
そう言うと構える
「エクスプロード!!!」
「ムーンスクレイバー!!!」
その声と同時に爆発が起きる
「…嘘、でしょ?」
「嘘なんかじゃないわよ。」
「ここで起きてる事は全て事実。」
その言葉に嬉しい表情をするクリス
「久方振りだな、クリス。」
「秋華!それに…聖!」
「よっ。細かい話は、ここを出てからにしようか?」
「…えぇ。」
そう言うと構えるクリス・秋華・聖

一方フィーナの方は…
住民1人1人の説得をしていた
ふと1つの部屋を出た時に奇襲に合う
それを避けるフィーナ
体制を立て直して相手を見た時驚くフィーナ
そこに居たのは…
「…シア。」
「残念です。貴女様ならここに馴染んでくれると思っていたのに。」
「…偽りの楽園なんて、意味無いのよ。シア。」
「そうですか。そう言うのなら、貴女を討つ!」
そう言うと抜刀するシア
「良いわ、来なさい!」
そう言うとフィーナも剣を抜き構える
「行くわよ、シア。」
「…はい。」
その言葉を聞くと突っ込むフィーナ
カキーン
独特の金属音が響く
「甘い!」
そう言ってフィーナを弾くシア
しかしそこには剣があるだけだった
後ろに回り込み銃を引き抜くフィーナ
それに気付き振り返るシア
シアの目の前にフィーナの銃
フィーナの首筋にシアの剣があると言う一触即発の状態になった
「…中々やるわね。」
「これでもバニシアの警備部隊の部隊長ですから。」
「そう、なら真面目に行かないといけないわね。」
そう言うと銃を引きつつ自身も下がるフィーナ
その直後剣を取り納刀するフィーナ
ちなみに銃は既に仕舞っている
「真面目に?今迄手を抜いていたの?」
「ほんの少しよ。シア、見せてあげるわ。雷帝の力を。」
そう言うとフィーナの周りの空気が帯電する
「行くわよ、シア。ライトニングソード!!!」
そう言うとフィーナの周りの雷がシアを襲う
それを避けるシア
その避けた先にはフィーナが居た
「早い!」
「トロン!!!」
そう言うとイカヅチの剣が直撃する
トロンを受け倒れ込むシア
「シア、貴女全力で来ているの?」
フィーアの言葉に驚くシア
「あ、当たり前よ!」
「なら、手加減はしないよ。」
そう言うと詠唱に入るフィーナ
「血の盟約に従いて我は其の力を振るわん。汝が力破滅也。」
そう言うと微笑むフィーナ
「散れ。トールハンマー!!!」
そう言うとバニシアをイカヅチが包み込む
その直後、閃光がバニシアを包む

閃光が止むと瓦礫の上にフィーナは立っていた
「…銀装を纏った状態で使うと、こんだけの力が。…危険ね、両方共。」
そう呟くと後ろから声がする
「成る程。だからあんだけの威力があったのね。」
「唯姉。」
「秋華・聖、無事〜?」
唯がそう言うと瓦礫の中から出て来る二人
「無事みたいね。」
「まぁ一応わね。」
唯の言葉に答える秋華
「派手にやらかしたみたいだな、唯。」
「…やったのはフィーナよ、カヤキス。」
「…マジで?」
「本当よ。」
唯の言葉に唖然とするカヤキス
「カヤキス?ティアーズ=カヤキスか?」
ふと聖が口を開く
「この声、聖?無月聖か?」
「やはりカヤキスだ。久し振りだな。」
「…確かに。久し振りだな。」
昔共に戦った者同士
再び出会った事を喜ぶ聖とカヤキス
そんな中でふと何かに気付く唯
「待って。まだ何か気配がする。」
そう言って気配のする方を向く唯
そこから出て来たのは…
「…シア。」
辺りを見回すシア
その光景に愕然とする
「…バニシアが。バニシアが。」
そう言うとゆっくりと立ち上がる
「バニシアを崩壊させた者。私が、倒す。」
そう言うと唯に向かって突っ込んでくるシア
「唯姉そのまま!」
その声の直後
シアの身体を銀の閃光が貫く
「なっ!」
「シルバードストライク。我汝を浄化せん。」
フィーナがそう言い終わると倒れ込むシア
倒れこんだシアを白い光が包む
シアを包みこんでいた光が止むと起き上がり不思議に思うシア
「…何?この感じは?」
「シア、貴女に身に刻まれていた刻印を解除したわ。貴女は、自由の身よ。」
「自由の、身?」
フィーナの言葉に疑問を持つシア
「そう。これからは貴女自身で考えて、生活していくのよ。」
「しかし、私は…。」
フィーナの言葉に戸惑うシア
「ならば私の所に来れば良いわ。一人増えたって変わらないし。」
「唯姉。」
唯の言葉にフィーナが呟く
その直後
突如吐血するシア
「シア!」
叫ぶフィーナ
シアの胸には剣が刺さっていた
「不良品は処分するに限る。」
そう言うと剣を抜く女性
そして取れこむシア
「シア!シア!」
尚も叫ぶフィーナ
「良くもシアを!」
そう叫びながら斬りかかるフィーナ
それを止める唯
「落ち着きなさいフィーナ!我を忘れたら、負けよ!」
唯の言葉に落ち着きを取り戻すフィーナ
そのまま剣を引く
「…さて、貴女の相手は私がしたいけど…フィーナ、行けるわよね?」
「…はい。」
「よろしい。」
そう言うと剣を弾きシアの側に寄る唯
「フィーナ。彼女の事は私に任せて全力で行きなさい。」
「…はい。」
そう言うと剣を構えるフィーナ
「…貴女、名前は?まだ聞いて無かったわね。」
「…セニアよ。」
そう言うと剣を構えるセニア
その傍らでは治癒魔法を掛ける唯の姿があった
「唯、直りそうか?」
「解らない。それと、話掛けないで。集中力が散る。」
「解った。」
唯の言葉に返答するカヤキス
「とりあえずは、こいつらの清掃だな。聖。」
「あぁ。久方振りだな。お前と一緒って言うのも。」
「…確かにな。行くぜ!」
そう言うと駆け出す聖とカヤキス
2人を見送るとフィーナを見る唯
「…(フィーナ。)」
そう言うと治療に専念する唯

続く

次回予告
彼女は、セニアと名乗った
シアを、刺した相手
けど、何故か憎めない
彼女はフィーナと言った
銀装の力を受け継ぐ者
シアのマスター
私は、彼女を斬れるのだろうか?
次回第5節「争いの意味」

つづく


Ruiさんの文章に戻る