凍ってしまった女の子の解凍法
作:闇鵺
ここに魔法で氷漬けにされてしまった女の子がいる。
このままでは彼女は凍え死んでしまうだろう。
そうなる前に解凍してあげなくては。
――手順1・目覚めのキス――
「安心して…。ゆっくり融かしてあげるわ」
そっと息を吹きかけるように耳元で囁く。
その言葉は彼女には届いていないかも知れないけど。
薄く開いたまま固まった唇を包み込むように自らの唇を重ねる。
冷たくても耐えねばならない。自分が感じている以上に彼女の体は凍え切っているのだから。
氷の菓子を舐めるように舌を唇の間に滑り込ませる。
上唇と下唇を交互に愛撫しながらその柔らかさを取り戻していく。
唇が柔らかくなってきたら、今度は舌をもっと奥へ。
そして舌に纏わせて唾液を流し込む。唾液と共に体内の熱を分けてあげるのだ。
口内の氷が融けていくと、女の子は息を吹き返したのか少しずつ唇や舌が動くようになる。
そうしたらキスの指南をするように舌の愛撫を繰り返す。
顔中の氷が融け、女の子が意識を取り戻すまで。
「……んん……んむぅ……?」
女の子の口から声が漏れる。そこで一旦唇を離す。
名残を惜しむように互いの唇から露の糸が引かれる。
冷たい眠りから覚めた女の子は寝ぼけたようなぼんやりした声で話す。
「…あれ…? わたし…どうしたんだろう?
体が動かない…。それに、なんだかとても寒い…」
「おはよう。ようやくお目覚めね」
「あ、あなたは…?」
「ふふ、ただの通りすがりよ。
それよりもあなたの体は今、大変なことになっているの。
魔法の力で全身が氷漬けになっているのよ。
でも大丈夫。こんな氷なんて私が全て融かしてあげる。
だからそのままじっとしていなさい」
「はい…。ありがとうございます…」
――手順2・胸を揉みほぐす――
「あの、ところで…わたし…、は、裸なんですけど……」
寒々とした色の頬にほんの少し赤みが差したと思ったら
うつむいた女の子が恥ずかしげにそう口にした。
「うん、裸ね。可愛い」
恥らう女の子の背後に回り込み、
背中から抱き寄せるようにそっと二つの膨らみを両手で掴む。
女の子は頬をますます赤くする。
「ひゃっ!? ど、どこを触ってるんですかぁ!
それと何か着せて下さいよ! その方が早く融けそうだし」
「ジッとしてなさい。あなたの体は今、氷の塊なの。
無理に動こうとすれば飴細工よりも脆く崩れてしまうんだから」
「うぅぅ…」
まだ何か言いたそうに不満の声を漏らすがそれきり女の子は大人しくなった。
いくら辱めを受けようと命には代えられない。
曲がりなりにもその女性は自分を助けようとしているのだから、言う事を聞くしかないのだ。
女の子の胸を包んだ両手をその輪郭をなぞるように上下させる。
本来なら柔らかくて温かい、女の子の躯でも一際触り心地が良いであろうその場所は
未だ硬く冷たい氷の内に閉ざされてしまっている。
その女の子は小柄だが胸は適度に成長していて手の平で包むのに丁度良い大きさをしていた。
自分のものと比べた時、その不公平と言えようボリュームの差に女性は軽く嫉妬を覚えた。
「私より大きいじゃない…。なんか悔しい」
「そ、そんなことないです…」
咄嗟に漏らした謙遜の言葉。それが却って女性の嫉妬心を逆撫でする。
「あら余裕ね。きっとまだ成長期だからもっと大きくなるんでしょう?
ちょっとだけ潰しちゃおうかしら」
そう言って女性の手に力が込められるのを感じる。
女の子は戦慄した。
ついさっき言われたように、女の子の体は未だ半分以上が崩れやすい氷と化している。
女の子の命運は文字通り女性の手の平の上。
彼女の機嫌次第でそのあどけない躯は脆くも崩れ去ってしまうのだ。
「…ふふ。冗談よ」
手の平に込めた力は弾力のある柔らかな膨らみが吸収した。
いつの間にか胸の周りの氷が融けていたのだ。
でも彼女は胸を触るのを止めようとしない。
むしろ柔らかさを取り戻したのをいい事に、
まるでマッサージでもするかのように揉みしだいた。
「ああん…。あの、そこはもう…いいですから…ぁ」
「まだよ。だって…ココがまだ硬い」
そう言って指で抓むのは胸の先端。
そのままクリクリと捻じったり引っ張ったりする度に
女の子の口から蕩けそうな苦悶の声が漏れる。
「ちがうんです…そこは……ああ!」
「何がどう違うのかなぁ? うふふふ」
彼女の手悪戯から逃れたくても、やっと上半身の氷が融けたばかりで
満足に動くことはできず、腕はまだ凍り付いているのでその手を払うこともできない。
女性は執拗に乳首を弄りぬく。
そんなに豊かな胸が妬ましいか。己の貧乳が恨めしいか。
「困ったなー。どんどん硬くなってくわよぉ?」
「ぅあ…んん……ひぅっ…! うぅぅ…もういやぁ……」
――手順3・全身隈無く――
さすがに飽きたのか胸を弄るのを止め、女の子をそっと地面に寝かせる。
女性の魔手から解放されて女の子はホッと息をつく。
それでも散々弄られた手の感触はまだ残っていて、なんだか乳首がジンジンとする。
女の子の体を覆うように四つん這いになる。そして目が合う二人。
三日月のように目を細める女性の笑みを見て
女の子はこの苦難がまだ始まったばかりであることを知る。
突然、女の子の胸に顔を埋めるかのように身を伏せる。
「また胸!?」
悲鳴のような驚きの声を上げる女の子。
だが彼女の狙いはそこではなかった。柔らかさを取り戻した双丘の少し下。
未だ冷たい氷に覆われているお腹の辺りに顔を下ろし、そっと唇を寄せた。
「あ…」
予想が外れて、安堵とも取れる声を漏らす女の子。
女性はミルクを欲する猫のように女の子のお腹やおへその周りにキスをする。
その弾みで彼女の前髪がチクチクと胸をくすぐり、
結局は耐え難い感触を味わわなければならないのだった。
「んんー…」
その後も肩から腕、太股から脚へと身体の至る所に口付けをし、
その度に女の子の身体を覆っていた氷は融け出していく。
だが冷たい氷から解放されても女の子の身体は脱力したように動かすことはままならず
唯一自由に動かすことのできる唇からは、
女性の愛撫に身を委ねるしかない、か細い嬌声が零れるのみだった。
そうこうしている内に女の子の全身を覆い尽くしていた氷は粗方融け、
残すはある一点のみとなった。
少女にとって最も大切なあの場所に…。
――手順4・大切な場所から、身も心も融かし尽くす――
女性の顔が、唇がどこへ向かおうとしているかを察して女の子が声を上げる。
「ま、待ってください! そこだけは…」
だが彼女は聞く耳を持たない。
「だーめ。ここまで来たら最後までイかないと」
「“イかないと”って…」
女の子は声を震わせる。
全身を舐り回され、そして躯が秘かにそれを求めつつあるのを隠すかのように。
女の子の脚に手を添えてその間に顔を埋める。
そして、唇の他にもう一つ、少女の躯の内に通ずるその場所に唇を付けた。
「あん…っ!」
体中を電流が走ったかのような感触が迸り、女の子は思わず声を出す。
女性は一番初めにそうしたのと同じようにその入り口の周りを舐めて氷を融かし
少しずつ舌を中へ入れていく。
もうすっかり体が火照っていたのだろうか。
女の子の体を覆っていた最後の氷はあっさりと融けて無くなり、
さっきまで氷の塊だった女の子は今や嬌声を上げるだけのただの少女だった。
「あ…んん……ひぁ…やっ…めぇ……」
首を左右に振り、色とりどりの声で喘ぐ女の子。
それでも彼女の舌から逃れることはできない。
表面上の氷は融けていてもまだ体の内は凍りついたままなのか、
あるいはこの艶めかしい感触の虜となり、もっとそれを感じていたいと願ってしまうからなのか。
女性の唇が離れる。その舌先からつーっと雫が垂れる。
「うふふ…。だいぶ温まってきたでしょう?
ほら、中の氷が融けて雫が漏れてきてる。さぁ、最後の仕上げよ」
雪解け水のような雫で潤う下の入り口に指を入れる。
指は女の子の中で妖しく動き、それに操られるかのように女の子の体はビクビクと跳ねる。
そこへ追い撃ちをかけるように女性の唇が女の子の胸に吸い付く。
軽い嫉妬を覚えながらもやはりこの柔らかさはお気に入りらしい。
雫を帯びて湿った舌が女の子の乳首をコーティングするように舐め回す。
「うん……あ…んん……ひっ……ぁ…ああ……!」
指と舌。二つの愛撫が女の子の身も心も融かしていく。
ほんの少し前まで冷たい氷に覆われていた体はまるで火に炙られたように熱く、
恥ずかしさのあまりその場から逃げ出したくなるような理性と
その身に与えられる快感を全て受け入れようとする本能とのせめぎ合いが、
奇妙なダンスを踊るように女の子の躯をくねらせる。
だがそれももう終わり。
全身の熱と快感が最高潮に達し、
女の子はその身に掛けられた氷の縛めの全てを解き放った。
「あぁ……あ、あああぁぁぁぁ―――――!!」
唇からは声を、大切なもう一つの入り口からは雪解けの雫を溢れ出し、
女の子は絶頂までいき着いた。
ハァハァと熱い吐息を漏らす女の子。
女性は指に付いた雫を一舐めして、夢心地のような虚ろな瞳の女の子を愛おしそうに眺めている。
「うふふふ。お疲れ様」
女の子は言葉を返すことは無かったが、安らかに微笑んでいた。
それは曲がりなりにも氷の呪縛から解き放ってくれたその女性に
感謝の気持ちを伝えようとしているようにも見えるのだった。
――手順5・女の子を凍らせて手順1からやりなおす――
「…え? そ、そんな、ひど……」
かきーん。
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