作:デュール
大型移動拠点戦車『メビウス』が雪の上を走り続ける。
そんな一つの部屋で一つの影が動いていた。
「ふぅ・・・・まさか、女装をやる任務が来るなんて・・・・」
メイド服に着替えている途中の美少年がつぶやく
彼の名は『周防 大淀』女装のエキスパートと言っていいほどだが本人は自覚しない。
「それにしても・・・・・」
自分の姿を鏡に映す、鏡には自分自身が映されていた。
「本当に似合いすぎ・・・・・ボクってホントは女の子じゃないのか?」
とそんな独り言を言っているうちに、ドアを叩く音がした。
「あ、は〜い・・・・・」
ドアを開けると小さな女の子・・・いや男の子『周防 仁淀』がちょこんと立っていた。
「あぁ・・・・仁淀か、入るか?」
「・・・・こくこく」
大電は頷き、部屋の中へ入った。
テーブルに二人が座る。
「・・・・で、何か用かな?」
「・・・・こくこく」
と頷く、大淀は追求する。
「で、用とは何だ?」
「・・・・もうそろそろ・・・・・着くころだって」
「そうか・・・・じゃあ行こうか?」
「・・・・こくこく」
さて、彼らが来たところは極寒の雪国『ヴィーラセンヌ』
任務内容は、このヴィーラセンヌに外部からの者の謎の行方不明事件が多くなっていると言う事・・・
そして、
「・・・・ったく、何でボクと仁淀が女装をしなきゃならないの?」
「それは・・・・」
言葉が詰まる一人の少女『周防 川内』
「趣味とか言わないだろうね?」
「違うわい!あの国の住民は女ばかり・・・・そこに男でもいたらどうするの?」
「う〜ん・・・そう言われると・・・・」
妙な納得をする大淀、そして
「じゃあ何で僕達偽装隊がやらなきゃいけないの?・・・・他にも少女だけの部隊なんているけど・・・」
「うん、言いたい事は分かるけどね・・・・・私達だけなのよ?偽装隊でエリートって」
「それは・・・・・そうだけど・・・・」
形勢逆転、今度は大淀の言葉が詰まる。
「ふふっ・・・・もうそろそろ着く頃よ?もう後戻りは出来ないわよ?」
「はいはい・・・・・」
「あ、それと・・・・」
「ん?」
蛇みたいに大淀を睨みつけ、脅し言葉で
「もし失敗したら・・・・分かってるよね?」
「あ・・・・・はい・・・・・」
「はい」の返事しか返せなかった。
「さて・・・・・任務開始よ、私は『メビウス』内で待機してるから」
「分かりました・・・・」
戦車は門外で待機させ、大淀&仁淀・神通&那河の2チームはヴィーラセンヌへと入っていく・・・
両チームの話へ続きます、キャラデータを参考にしてどちらかのチームの話へ行きましょう
両チームでもかまいませんが・・・
対策隊キャラクターデータNO4
周防偽装隊(すおうぎそうたい)
以下の5人のみ活動している滅多に見ないエリート級
5人とも『周防家』の人である。
大型移動拠点戦車『メビウス』(おおがたいどうきょてんせんしゃ『めびうす』)
周防偽装隊の移動手段の機械
彼らの家でもあり司令塔でもある。
住居施設は隊員の人数より多めに置いてある。
元々は逃げ遅れた人などを輸送する事をコンセプトに作られた戦車。
周防 大淀(すおう だいでん)
将来小説家希望だったが、周防家の事情で対策隊に入った。
偽装のため女装姿、しかも他の女の子よりもかわいい。
けど、未だに女装は慣れていない。
女性に対する免疫が無く、18歳だがそうは見えないほどの背。
周防 仁淀(すおう じんでん)
大淀の弟、純情で可憐な男の子
根っからの恥ずかしがり屋でいつも大淀の後ろに隠れている。
女装姿もかなりのラブリーなかわいさ
純情で可憐なせいなのか女装に抵抗は無い。
13歳。
周防 川内(すおう せんない)
この隊の隊長、上司以外誰にも逆らえない、他の部隊も恐れている人物
にこにこ顔で普通の少女に見えるが、裏では世界美少年女装化計画というすごいのかすごくないのかな計画を立てている。
大淀と仁淀に対しては厳しく、文句や逆らうことをすると秘密のお仕置きをする。
内容は未だに不明、上司ですら分からない。
17歳。
周防 神通(すおう しんつう)
必要な事以外は言わない少女、仁淀が好きらしく仁淀に対してはハイテンションで抱きつく
仁淀も仁淀であまりうっとおしくはないと思っている。
指パッチンでお菓子が出てくるちょっと変わった能力の持ち主
たまに川内の謀略に付き合うことも・・・
仁淀のためなら何でもする、例え固めに関しても・・・
15歳。
周防 那河(すおう なか)
単純かつ一本道まっすぐな性格、人から馬鹿だと思われていることもある。
とにかく女の子好き、男の子でも女装させればオールOKらしい。
「〜なんだよぅ!」など語尾を長くする口癖を持っている。
川内とコンビを組ませれば全世界の美少年が逃げ出すほどの恐ろしさに・・・・
16歳。