魔法少女ルカ 第九話「オパールの魔法少女」

作:シャドウ


「さあ、あなたの体…見せていただきましょう。」

「や、やめて!」


制服を着た女子中学生がジェルのようなもので、手足を拘束されていた。
ジェルと言っても軟らかいものではなく、堅固な鎖のように彼女を縛りつけていた。

こんなジェルを操れるのは、一人しかいない。
魔族界十幹部がひとり、ゴスロリ服のジェリーである。


「さて…。」


女子中学生の足元から、透明なスライムが出現し、彼女の首から下をすっぽりと包みこんでしまった。


「い、嫌ぁ…。」

「じゃあその制服、いただきましょう。」


シューッ…という音と共に女子中学生の制服が消え、ジェリーの手に収まる。


「か、返して!」


女子中学生は体操服にブルマという出で立ちになってしまった。


「立場がわかってないようですね…」


シューッ…という音と共に今度は体操服とブルマが消え、ジェリーの手に収まる。


「いやぁぁぁぁ!」


女子中学生は下着姿になってしまった。


「スレンダーなのに出るとこは出てるのね…。」

「み、見ないで…。」


白の清純な下着はスライムの粘液によってベトベトになっていた…。


「あなたの体を見るためにここまでしたんですよ。勿論、その下着もいただきますわ!」


シューッ…という音と共にとうとう下着もジェリーの手に収まった。


「いやあああぁぁぁぁぁ!」

「クスクス。綺麗な体ですね。」


まだ未成熟な体でも、出るとこは出ているその体は、ジェリーにとって固め甲斐のある体だった。


「では、快楽に溺れるがいいですわ!」


ドクン!
女子中学生の体を包みこんでいたスライムが突如うねり始める…。


「あ、あ、あひっ、あふっ、き、きもちいい…。」

「どうです?このスライムは体から強力な媚薬を出して、気持ち良くさせてくれるんですよ。」

「あふ、あふ、き、きもち、よすぎる…。」


快楽に溺れる女子中学生…イキそうになるくらい、顔が紅潮してきた…。


「終わりよ。」


スライムが女子中学生を完全に包みこみ、一瞬にして裸体の少女のジェル固めが出来上がった。


「これで98人目。あと2人で百着集まる…。」


魔法少女ルカ 第九話「オパールの魔法少女」


ルカがタケミと出会った頃、シュリはジェリーと遭遇していた。


「こんなに大勢の少女を……許しませんわ!」

「あなただって少女じゃありませんか。魔法少女シュリ。」

「!?」

「あなたのデータはコランダム姉様から、送れてきましたわ。
あなたともう一人の魔法少女によって、姉様が倒されたこともね。」

「あなた、あのコランダムの…!?」

「お姉様は力の弱い私を、強くさせてくれた。
代償として、私はお姉様と身体を合わせた…。何度もね。
その度にお姉様は私を慰めてくれた…。
でも、お姉様はもう帰ってこない! あなた達、魔法少女のせいでね!」

「なら人を弄び、挙げ句の果てにその人の体を鉱物にするのは許される事なのですか!」

「許されますわ。生きるためなら、世界一つを食らっても構わないと思いますが。」

「そんなことっ! 許しません!」


ガガガガガ!
シュリの武装の一つ:マシンガンを一気に放ち、ジェリーの体は壁際まで吹っ飛ぶ。


「あっけないですわ。」

「それがあなたの力ですか。効きませんよ。」

「負け惜しみをっ!」


とどめを刺そうと、ハンドガンを掴もうとしたシュリは異変に気付いた。
銃が三つとも無い。姿を消せるマントも無い。


「な、なんで!?」

「今よ! やってしまいなさい!」


ジェリーの声でスライムが、シュリを拘束しようと襲ってきた!


「ああっ!」

「形勢逆転、ですね。」

「ど、どうして…!?」


×の字に拘束されたシュリは驚愕の顔色をしていた。


「私のスライムは相手の体を包みこみ、服や武装を奪う。
あなたが私を吹き飛ばした時、コッソリと頂いておいたのですよ。」


ジェリーの手の中にはシュリのマントと三丁の銃があった…。


「お気に入りの服に風穴を明けた償い…どうしてくれますかねぇ…。」

「なんであれを受けて平気なの!?」

「教えてあげましょう。」


ジェリーが服を脱ぐと下着の他にある物を身に着けていた。それは…。


「す、スライム!?」

「そう。私はスライムを身に纏う事でスライム達を操れるようになった。
このスライムはダイヤモンドと水を原料としていて、硬さも自在に変えられるのですわ。」

「く、このっ!」

「…抵抗しても無駄ですのに。なら、絶望を味あわせてあげます。」


シューという音と共にシュリの服は、下着も残らずにジェリーに奪われてしまった。


「く…!」

「あら、ブローチだけは残りましたのね。」


変身に使うルビーのブローチはシュリの胸の上にまだ残っていた。


「コランダム姉様の弔いも兼ねて、面白い趣向であなたを苦しめましょう。」


ジェリーの目が怪しく光ったかと思うと…。


「なっ!? これは!」


シュリの体が少しずつルビーと化していた!


「これが私の二つ目の力。お姉様の糧であるルビーかサファイアにすることができる。一日に一人だけですが。」

「な、なんでこんな…うっ!」

「体が熱いでしょう? これを受けた相手は体の全てが姓感帯になる…。
かわりに意識だけは残るんですけどね。
ただし、コランダム姉様、私、そして自分の堕落した姿の幻影に体を散々弄られ続けるのですが。」

「こ、こんなことって…くっ!」

「堪えているようですが、ルビーに変わっていくと同時に、
恐ろしい程の快感があなたの体に来る…さあ、墜ちてしまいなさいな!」


シュリの体がルビーに変わるにつれ、その体に快感が押し寄せてくる。


「も、もう、ダメ…。はうっ!」

「では、良い夢を…。」


シュリの頭にもスライムが広がり、シュリはジェルに包まれたルビー像と化した。


「この服はなかなか良いですわね。早速着替えさせていただきましょう。」


ジェリーがシュリの紅いドレスを身に着ける。


「お姉様を倒さなければ私の恨みを買わなくて済みましたのに。」

「じゃあウチがあんさんを倒したら、誰があんさんの無念を晴らしてくれるんかなぁ?」


突然の声に驚くジェリー。声の主が姿を現す。


「そんな台詞が出てくるという事は、あなたも魔法少女…。」

「せや。魔法少女ヤコと名乗っておこか。」


ヤコの姿はその口調とピッタリマッチ?した縦縞模様のチャイナドレス。
その両手には虎の爪を模した武装がつけられていた。


『下らんこと言ってないで、とっととやったらどうや?』

「やかましいで! ヨウィス!」


ヤコの右腕についたオパールの腕輪の中から声がする。
どうやらこのヨウィスがヤコの相方らしいが…。


「…漫才などしている暇など無いのでは?」

「おお、あんさん、なかなか鋭いツッコミやなぁ。ウチと組まへん?」

『アチシはどーなる!』

「…あなたの服、頂きますわ!」


これ以上付き合ってられないと、ジェリーはヤコに顔を向ける。


「まったく。怒りっぽいとシワが増えるで。」

『アチシへの当て付けかいな!』

「その口、黙りなさい!」


ジェリーが命令するとスライム達がヤコに襲いかかる!


「マジカル…タイフーン!」


ヤコが自らを回転させると、竜巻が起こり襲いかかってきたスライムを全て吹き飛ばした!


「あなたの爪では、この子達を切り裂いても、復活するだけですよ。」


と、高を括っていたジェリーだったが…。


「燃えとるで。」

「な!?」


襲いかかってきたスライムは全部燃え尽きていた。


「ダイヤモンドには炭素があるやろ? いくら硬いといっても、ダイヤは燃えるんや。」

『何、誰かさんの物真似しながら言うてんねん…。』

「なるほど…でも、私の体に纏ったスライムは私自身の力で、燃えないようにできますわよ。」

「なら、この爪の硬さに…賭けるでぇ!」


ヤコの爪はジェリーの体を貫通することはなかった。弾力性と硬さに阻まれたのである。


「無駄でしたね。このままスライムで包んであげます。」

「戸臼家家訓・その壱…。」

「は?」

「成せば成る!!」


ヤコの爪はジェリーの体を貫いていた…。


「ぐ…くっ…こんなバカな!」

「さっさと負けを認めたらどないや。楽になるで。」

「私の……負けですか…。」


ジェリーが呟くと次々と固められた少女が消えていく。同時に奪った服も消えていく…。


「…残念です。私はお姉様の敵を討てなかった…。」

「あんさんのお姉様がどんな人かは知らんけどな、敵を討ってほしいって頼んだんかいな?」

「…私が勝手に判断した…だから負けた…。お姉様…今お側に参ります…。」


光の粒となって消え去ったジェリー。


「大丈夫か?」

「な、なんとか…。」


シュリのブローチとヤコの腕輪が光で繋がれ、お互い同時に相手のことを理解する。


「よろしくな。お嬢様。」

「その言い方はやめてください!」


魔法少女はこれで四人。だが魔族界十幹部はあと七人も残っている…。
平和な日が来るまで、戦え! 魔法少女達よ!

続く


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